せきは単なる「不快な症状」ではなく、体を守るための大切な防御反射です。気道にウイルスや細菌、ほこり、食べ物のかけらなどの異物が侵入した際に、体外へ排出する役割を果たしています。その一方で、必要以上に咳が長引くと、気道の粘膜の炎症が悪化し、喉の痛みや声のかすれ、睡眠障害を引き起こすこともあります。せきの裏には、重篤な病気が隠れていることもあります。せきが長引く場合や、喉の強い痛みで水分が摂れない場合など、早めに受診してみてください。
せき・喉の痛み
せき・喉の痛み

せきは単なる「不快な症状」ではなく、体を守るための大切な防御反射です。気道にウイルスや細菌、ほこり、食べ物のかけらなどの異物が侵入した際に、体外へ排出する役割を果たしています。その一方で、必要以上に咳が長引くと、気道の粘膜の炎症が悪化し、喉の痛みや声のかすれ、睡眠障害を引き起こすこともあります。せきの裏には、重篤な病気が隠れていることもあります。せきが長引く場合や、喉の強い痛みで水分が摂れない場合など、早めに受診してみてください。
以下の症状がある場合は、重篤な病気が隠れている可能性があります。自己判断はせずに、お早めに当院にご相談ください。
せきや喉の痛みは、体に侵入したウイルスや細菌を排除する防御反応と言えます。それを引き起こす病気は、以下のように幅広く考えられます。
最も多い原因は上気道炎、いわゆる風邪ですが、それ以外にも様々な呼吸器の感染症がせきを引き起こします。花粉症やアレルギー性鼻炎により、せきや喉の違和感が続くこともあります。乾燥やタバコ、降圧薬などの薬剤も原因となります。胃酸が食道やのどに逆流する逆流性食道炎では、のどの違和感や慢性的なせき、声のかすれが生じます。夜間や食後に悪化することが特徴で、当院のような消化器内科での診断・治療が有効です。
せき・喉の痛みを認めた場合は、ほかの症状も考え合わせながら、以下のような検査を組み合わせて行います。
血液検査
炎症の程度や感染の有無を確認します。感染や炎症が疑われる場合には白血球数やCRPが上昇します。
咽頭ぬぐい液検査
インフルエンザや溶連菌など、原因となるウイルスや細菌を迅速に同定することができます。
胸部レントゲン検査
せきが長引く場合や呼吸苦がある場合に、肺炎や結核などの感染症のほか、心不全などの心臓の病気も確認できます。
腹部超音波(エコー)検査
直接的にせきの診断には用いませんが、肝臓や胆嚢の異常による全身倦怠感や発熱が背景にある場合に行います。
胃カメラ検査
胃酸の逆流による症状が疑われる場合に有効な検査です。食道や胃粘膜の状態を直接観察し、逆流性食道炎などの有無を正確に診断できます。
「風邪だからそのうち治るだろう」と様子をみがちですが、長引くせきの裏には肺炎や喘息のほか、胃酸の逆流が原因になっていることがあります。2週間以上も続くせきは、自己判断せずに医療機関での精査が必要です。ウイルスや細菌による場合は、鎮痛薬やせき止めを中心とした対症療法や抗菌薬を用います。アレルギーによる場合は抗ヒスタミン薬や点鼻薬を用います。胃酸の逆流が原因の場合は、胃酸を抑える薬を用いるほか、生活習慣の改善(食後すぐに横にならない、脂っこい食事を控えるなど)も有効です。当院では、一般内科と消化器内科の両面から原因を幅広く考え、必要な検査を組み合わせながら診断します。原因を早めに特定し、適切な対応を行うことで、安心して生活できるようなサポートしたいと考えています。
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