大腸カメラ検査とは、肛門から細い管状の内視鏡を挿入し、直腸から盲腸に至る全大腸の粘膜を直接観察する検査です。この検査では、大腸ポリープや大腸がんを早期に発見できるだけでなく、近年増加している炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)の診断も可能です。検査中に病変が発見された場合は、内視鏡の先端から出る鉗子(かんし)を操作し、組織を採取(生検)して精密検査を行います。ポリープが見つかった場合は、内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)により切除し、精密検査を行います。大腸がんの発症には加齢・飲酒・食生活の欧米化といった生活習慣が深く関わっています。良性の大腸ポリープが時間の経過とともにがん化することが多く、「前がん病変」と呼ばれるポリープを切除することは、大腸がんの予防につながります。大腸カメラ検査は「つらい」「苦しい」「痛い」「恥ずかしい」というイメージをお持ちの方も少なくありません。また、検査医の技量によって差が出やすい側面があることも事実です。当院では、消化器内視鏡を専門とする医師が丁寧に検査を行います。炎症性腸疾患のように診断が難しい病気にもしっかりと対応できます。また、ご希望に合わせて鎮静剤を用いることで、安心して検査を受けていただけるよう努めています。健康診断の便潜血検査で陽性になった方や、日ごろから大腸の不調を感じる方まで、お気軽にご相談ください。
大腸カメラ
