【内視鏡専門医Q&A】便潜血で再検査?「たぶん痔だろう」が一番危ない理由を専門医がお伝えします|仙台駅の消化器内科・胃カメラ・大腸カメラ|せんだい駅前 消化器IBDクリニック

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【内視鏡専門医Q&A】便潜血で再検査?「たぶん痔だろう」が一番危ない理由を専門医がお伝えします

【内視鏡専門医Q&A】便潜血で再検査?「たぶん痔だろう」が一番危ない理由を専門医がお伝えします|仙台駅の消化器内科・胃カメラ・大腸カメラ|せんだい駅前 消化器IBDクリニック

2026年1月20日

【内視鏡専門医Q&A】便潜血で再検査?「たぶん痔だろう」が一番危ない理由を専門医がお伝えします

こんにちは。仙台駅前で消化器内視鏡と炎症性腸疾患(IBD)の専門診療を行っている「せんだい駅前 消化器IBDクリニック」院長の志賀 永嗣です。

健康診断の結果が返ってくると、外来でよく相談を受けるのが「便潜血検査(べんせんけつけんさ)で陽性が出た」というお悩みです。この検査は、便にわずかでも血液が混じっていないかを調べるものです。

「陽性」と書かれた紙を見ると、誰でも不安になりますよね。でも、その一方で「お腹は痛くないし、きっと痔のせいだろう」「去年は陰性だったから大丈夫」と、検査を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。

実は、その「自己判断」が一番のリスクかもしれません。大腸がんは、早期に発見すればその多くが治る病気ですが、初期は全く症状が出ないのが特徴です。なぜ精密検査をぜひ受けてほしいのか、なぜ「たった一度の陽性」も見逃してはいけないのか、大腸の病気の専門家として、その理由をお話しします。

1. 「症状がない」のが当たり前です

「どこも痛くないから大丈夫」という声をよく聞きます。しかし、ここが一番の落とし穴。

大腸がんは、初期の段階では無症状(むしょうじょう)であることがほとんどです。血便や便が細くなる、便秘といった自覚症状が出るころには、がんがかなり進んでしまっていることが多いのです。

がんにより亡くなる方の中で、大腸がんは女性では1位、男性でも2位と非常に多い病気です。しかし、「検診で早期に見つかったがん」は、その後の経過が非常に良いことが分かっています。便潜血検査は、症状が出る前の「隠れたサイン」を見つけるため、とても優秀な検査なのです。

2. 「痔があるから」が危ない理由

「自分は昔から痔があるから、この血液も痔のせいだ」と思い込んでしまうケース。これが実は一番危険です。残念ながら、便潜血検査の結果から「痔による出血か、がんによる出血か」を区別することは、私たち専門医でも不可能です。

怖いのは、「痔」と「がん」が両方隠れているケースです。出血の原因が痔だと思って安心していたら、その奥にがんが隠れていた……。そんな悔しい思いをする方を一人でも減らしたいと私たちは考えています。

3. 「2回のうち1回だけ陽性」はラッキー?

便潜血検査は通常2回行いますが、「1回だけ陽性だったから、たまたまだろう」と考えるのも禁物です。大腸がんは常に便に血が付くわけではなく、付いたり付かなかったりします。「一度でも陽性が出た」ということは、腸の中に何かがある可能性を示す重要な証拠なのです。

ちなみに、1回だけの受診だとがんを見つけられる確率はそこまで高くないものの、毎年繰り返し受けることで80%超えるほどに高まるとの報告もあります。検診を毎年受けること、そして陽性が出たら必ず精検(せいけん:精密検査、ここでは大腸カメラ検査を指します)を受けることが、命を守ることに直結します。

4. 当院の大腸カメラ検査は「怖くない」ための工夫がいっぱい

とはいえ、「大腸カメラ検査は痛そう、辛そう」というイメージが強いですよね。

当院では、下記のような工夫をするだけでなく、内視鏡検査・治療の指導医としての経験を活かし、患者さんに負担の少ない検査を徹底しています。

鎮静剤(ちんせいざい)の活用

うとうと眠っているような状態で、リラックスして検査を受けられます。

炭酸ガスの使用

お腹が張る苦しさを抑えるため、吸収の早い炭酸ガスを使用します。

カフェ風の個室空間

「病院らしくない」ゆったりとした空間で、受付から会計までスマートにお過ごしいただけます。

お仕事の合間に、仙台駅前でカフェに寄るような感覚で、大切な健康チェックを済ませていただければと思います。

まとめ

「異常なし」を確認して、心から安心するために受けるのが再検査です。もしポリープが見つかっても、そのまま内視鏡で切除し、がんを未然に防ぐ(予防する)ことも可能です。

通知を握りしめて悩んでいる時間はもったいないです。ぜひ、私たち専門医にその不安を預けてみませんか?

引用文献

1. Morikawa T, Kato J, et al. A comparison of the immunochemical fecal occult blood test and total colonoscopy in the asymptomatic population. Gastroenterology. 2005;129(2):422-428.
2. Jensen CD, Corley DA, et al. Fecal Immunochemical Test Program Performance Over 4 Rounds of Annual Screening: A Retrospective Cohort Study. Ann Intern Med. 2016;164(7):456-63.
3. Zauber AG, Winawer SJ, et al. Colonoscopic polypectomy and long-term prevention of colorectal-cancer deaths. N Engl J Med. 2012;366(8):687-96.

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