便秘ってどんな症状？

こんな便秘は要注意？

以下の症状がある場合は、重篤な病気が隠れている可能性があります。自己判断はせずに、お早めに当院にご相談ください。

• 排便が週3回未満
• 便が硬く、強くいきまないと出ない
• 下剤や浣腸を使用しないと出ない
• 残便感がある
• 血便を伴う
• 便秘と下痢を繰り返す

便秘の原因と対策

便秘は日常的な不調と捉えられていることが多いのですが、重篤な病気の症状として便秘が起こっていることもあります。特に注意が必要なのは、大腸がんの症状として現れる便秘です。腹部手術後の癒着による便秘が起こりえます。これらを放置すると命に関わる可能性もありますので、早めに検査を受けましょう。消化器以外の疾患で便秘を起こすことがあり、甲状腺機能低下症、糖尿病、パーキンソン病など、様々な病気あるいはその治療薬の副作用として生じます。当院では内視鏡専門医による質の高い検査のほか、レントゲン検査や血液検査などを組み合わせながら原因をしっかりと探っていきます。

一方で、病気が関与していない便秘の場合は、食事・運動不足・排便習慣(便意を我慢する)などによって便秘が引き起こされます。便秘のタイプを把握し、できることから改善していきましょう。

食事

栄養バランスに配慮した食事を規則正しく摂り、水分と食物繊維もしっかり摂りましょう。ダイエットで脂質を極端に制限してしまうことがありますが、便秘を解消には適度な脂質の摂取が不可欠です。

食物繊維

食物繊維は消化されないため、便の量を増やし、スムーズな排便を助けてくれます。有害物質を吸着し、便として体外に排出するデトックス効果もあります。また、糖や脂質の吸収を遅らせるため、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする効果も期待できます。食物繊維は水溶性(水に溶ける)と不溶性(溶けない)に分けられます。水溶性食物繊維は、ワカメなどの海藻やキノコ、納豆などに多く含まれ、便をやわらかくする効果があります。不溶性食物繊維は玄米や野菜に多く含まれ、便を硬くしやすい傾向があります。便秘のタイプにより、最適な食物繊維の摂り方も変わります。ご自分に適した摂り方やバランスを心がけることが重要です。

腸内フローラ(腸内細菌叢)

腸内には多くの種類の細菌が存在し、栄養を吸収されたあとの食残や腸粘膜の老廃物と合わせて便を形成しています。そのため、この腸内細菌がバランスをうまく保つことが、便通を整えることにつながります。例えば、乳酸菌は悪玉菌の発生を抑制し、善玉菌の増殖を促進します。乳酸菌はヨーグルトやチーズだけでなく、日本の伝統食品である漬物やみそ、醤油などにも豊富に含まれており、和食の素晴らしさが認識されるところです。当院では、腸内フローラの検査もご案内が可能です。

長引く便秘は病気のサイン？

つらい便秘が続く場合、以下のような病気が隠れている可能性があります。

• 大腸ポリープ
• 大腸がん

自己判断はせず、専門医による正確な診断が重要です。当院では、鎮静剤を使用して不安を軽減した大腸カメラ検査を受けることが可能です。内視鏡専門医が質の高い検査を行ったのち、重篤な病気がないと判断されれば、便秘症に対する治療をご提案します。